コラム

2021.07.25

レンズ脱臼

前回の眼内レンズ脱臼の患者さんのお話の続きです。前の話はコチラhttps://www.natsumidai.com/column/803/

 

最近、以前に別の眼科で挿入したレンズがずれているような感じがして、円形のエッジのような人工物が視界の中心に入って見えづらいとのことで、わざわざ東京からいらっしゃいました。

下の写真がその図なのですが、、、、

 

 

 

なにかおかしいと思いませんか? 瞳孔の中心に変なものが???

 

 

 

 

実は、人工レンズがずれてしまい、本来はレンズの中心は赤矢印の中心にあるのですが、黄色丸(上下反転していますので下方)にずれてしまっております。

これを修復します。ここまでずれてしまうと、眼内レンズそのままを使用するのは難しいですので、レンズを取り出し、新しいレンズを眼に直接固定します。

 

 

手順としては以下の通り

① フックを使用して正しい位置にレンズを移動(硝子体を処理しながら)

② 人工レンズ摘出鉗子を使用して、切断せずにそのまま眼内で折り曲げながら摘出

③ 硝子体を完全に除去する

④ 人工レンズをいつもどおり強膜内固定

 

今回は新規導入した②の道具を使用しました。昨年までは眼の中でレンズを切断して取り出しておりました。

前回記事参照https://www.natsumidai.com/column/514/

 

とはいうものの、狭い眼の中で刃物を使用して切断するのはなかなか習熟を要すことで、難しく時間がかかることもある手技でした。

なんとこの装置は、逆再生みたいに、レンズを眼内で二つ折りにしながら取り出すことができる画期的な装置です。

 

 

おかげさまで、難しい手術にもかかわらず、45分程度で安全に手術をおえることができ、かつ術後4日目で早くも矯正視力0.7を得ることができました。

手術時間が早く、侵襲もすくないと治りが早いことを実感いたします。

 

これからもなつみだい眼科一同、良いもの、新しいことに関しては貪欲に吸収して、常に「カイゼン」できるように頑張ってまいります。

 

 

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